2011年6月26日日曜日

中体連夏季大会準決勝

vs日大三中
新人戦も春季大会もいずれも大差で負けています。でもこの2戦の戦いぶりでは一泡吹かせることができるのではないかと期待に胸が膨らみます。
先発は、GKサトシ、DFカズ、ジョウ、タクヤ、イツキ。MFダイチ、ショウタ、レイジ、ユウガ。トップ下 ニシ、ワントップ タケルです。タクが病みあがりなのと、最初からスピード対応のため、シュンタをベンチスタートにしたようです。
相手キックオフでスタート。いったん下げたボールを前線に蹴りこみます。そして全員で前にあがってきます。予測しているためあわてずに対応しますが、やはり自陣でのスタートになりました。それでも落ち着いてひるむことなくボールを回し、右サイドのカズシとダイチ、そこにレイジがからみうまく崩します。相手ベンチの先生が珍しく立ち上がって声をあげるほど、ボールを支配します。しかし、アクセスが早い。最後のところをきちんとはじき返します。そしてゴール前にロングボールを蹴りこまれます。小学生時代から見慣れた光景です。ドリブルで運んで運んで蹴り返されて戻る、何度もどかしい思いをしたことか。でも、それが鶴牧です。これをあきらめたら自分たちのサッカーじゃなくなる。


ドリブル、ショートパス、サイドチェンジなどできることを繰り返します。チャンスもたくさん作ります。しかし、フィニッシュには持ち込めません。このまま行って欲しいとは思いますが、ピンチもたくさんあります。ディフェンスが体を張って守っているのがよくわかります。
ゲームが動いたのは前半18分過ぎ、鶴牧ボランチ当たりのポジションで相手へのパスが繋がります。ボランチはきちんとパスコースをふさぎながら、間合いを詰めましたが、一瞬早く相手が足を一閃しました。シュートです。距離は20m以上あります。キーパーも予測していませんでした。ボールは弧を描き、キーパーの頭上へ。反応はしましたが、両手を挙げた上、クロスバーの下、狭い隙間にきれいに収まりました。最初のシュートが見事に枠を捕らえ、失点です。0-1。
油断というのは酷かもしれません。あの位置からあのシュート、交通事故みたいなものでしょうか。。。
ニシに変えてシュンタをピッチに。しかし、リズムは変わりません。中学時代の1点は得点側の意気を上げ、失点側の士気を下げます。この上下の差が意外と大きいといつも感じます。それまで繋がっていたボールが少しずつずれます。弱気になったとは思いません。でも、またかという思いを感じながら戦っている思い雰囲気です。そして、20分過ぎ、またしてもロングボール、タクヤの頭上、ヘディングは届きません。反転して下がります。しかし、そのとき相手フォワードは走り始めています。ここでもキーパーがすぐに飛び出していれば、先に追いついていたかも知れません。一瞬躊躇しました。その一瞬が相手には十分な時間だったようです。タクヤの後ろ、振り向くタクヤをにさえぎるように入り込んだ相手フォワードはワンタッチをそのままループシュート、飛び出すキーパーの上をきれいに越えます。これが相手に与えた2本目のシュート。それがまたまたゴールイン。0-2。
2本のシュートで2点。シュートが必ず枠に行き、それが絶妙のシュート。これは偶然ではありません。きちんとシュートの意識があり、きちんとした技術の裏づけのあるシュートです。
以前の鶴牧ではないところはそれでも果敢に攻めることです。いくつかチャンスを作ります。惜しいチャンスもあります。違いはフィニッシュの精度です。相手キーパーを脅かすようなシュートにはなりません。どれかひとつでも決まり、1点差になれば、流れが変わります。


しかし。。。
前半終了間際の28分。また縦に抜けられます。カズとジョウの間、二人がアクセスに行きますが、相手の方が早く、そのままシュートです。弾むボールをものともせず、きれいに足を振りぬいて、キーパーの反応も間に合わないシュートでした。0-3。
そして、前半終了。

後半、なんとか流れを変えたいと思います。鶴牧のキックオフ。ボランチに下げたボールをディフェンスラインで回し、相手を呼び込んで前にパスをと思いますが、相手の出足が早く、余裕がありません。あっという間に押し込まれ、またしても思い切りのよいシュートに失点。0-4。
その後も、攻め込みはしましたが、フィニッシュまで持ち込むことはできずにさらに失点し、結局0-5の敗戦にりました。実は打たれたシュートは6本。そのうち5本が決まりました。これが差なのかもしれません。欲目ではなくフィールド上では得点差ほどの実力差は感じられません。でも、この結果が現実です。



日大三中のサッカーは、ディフェンスラインから相手ゴールまで直線を引き、そこを真っ直ぐにボールを動かすサッカーのように思います。最短距離を最短時間で最小の人数でボールを運ぶ、そして選手たちはその直線上にいかにボールを乗せるかだけを考えているように思えます。非常にシンプルで非常に的確なサッカーです。迷いは一切ありません。この直線上には中継点は1点か2点。失敗しても相手ゴール前まではボールは到達します。そしてそれを支えるのは正確なキック力と統率のとれた動きです。極端に言えば、中盤はディフェンスのみに集中し、フォワードは来るボールをゴールに向けて蹴りこむことだけに意識を集中できます。ディフェンスは正確に前に蹴れればOKです。simple is best なのかもしれません。
これに対して鶴牧のサッカーはピッチ上の10個の点をひとつひとつ繋いでゴール前にボールを運ぶサッカーです。ボール繋ぐ間にはフェイントあり、ドリブルあり、さまざまな個人技を駆使して繋ぎます。それが個人の能力向上につながり、将来の糧になると考えます。しかし、ジグザグに点を繋ぎながら運ぶサッカーは各点に失敗する可能性があります。どこかの点が弱気になったら、どこかの点がさぼったら、どこかの点があきらめたら、そこまで運んできたすべてが無になります。ひとりひとりの比重がとても高いサッカーです。このサッカーはきっと将来役に立つと信じています。でも、やっぱり、こういう敗戦は心が折れます。勝つためには。。。

いや、やっぱり鶴牧のサッカーはこれしか考えられません。現実、ショウタ、レイジはきちんとできていました。今日のことは引きずらず、明日三位決定戦で、各個人が責任を持って点を繋いでいくことを確認して解散しました。
明日、よい結果が出ることを信じて。

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